なぜ、依頼者が、弁護士に依頼しようとするのか。法律事務所に来るクライアントには、①本当に困っているので何とかしてほしいというパターンもある。同時に②相手方に腹が立っているから、何とか相手方をやっつけて(?)ほしいというパターンもある。①及び②は、両立し、本当に困っていて、同時に、相手方に対して腹が立っていることも多い。
法律事務所で、多くの依頼者を見ていて感じるのは、単に困っているという理由のみで、弁護士に依頼しようという人は少なく、依頼者の多くは、相手方に対し感情的になっており、相手方を何とかやっつけて(?)ほしいがゆえに、弁護士に依頼しているのではないか、ということである。依頼者のうちの一定程度の人は、たとえ、金銭的に損していることが明らかであっても、相手方に感情的になっていなければ、弁護士に依頼しなかったのではないか、とも思う。
この単に誰かが困っており、それを救う力がある、というだけではではなかなか依頼されず、依頼者に感情的な怒りがあって、初めて依頼されることが多い、という点は、やはり医者とは違っている点であると思う。
特に交通事故などでは、最近本当に損保の社員の対応がむかつくという相談が多い。そして、損保の社員に怒っているがゆえに、訴訟までやってくれ、と依頼されるケースも多々ある。
また、労働事件では、労働者が、使用者に対して怒りを有しているがために、残業代請求等の請求をしたというケースが殆どではないか、と思う。たとえ、残業代が請求できることが分かっていても、使用者に対する怒りがないと、なかなか、訴えるということにはならない。
弁護士の仕事においては、感情的になっている依頼者及び相手方に対して、いかに対応するか、が一つの重要なポイントとなる。そして、依頼者が相手方に感情的になっていることが多いことから、必然的に、弁護士は相手方と闘わなければならないことになる。
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