経験年数を経るにつれ、皆弁護士としてすれはじめてくる。そして、弁護士がすれる最大の理由が、クライアントとの関係である。いわゆる救えないクライアントというのは、結構な割合でいる。
 何回資料を持参するように指示をしても、数ヶ月、酷いときは半年も持参しない。緊急の電話があるのに、1週間も連絡が取れない。着手金は払えないのに、相談料だけで、1つまるごと事件に関与させようとする。早く終わらせろと述べるのみで、打ち合わせに応じようともせず、事情聴取すらできない。数え上げればきりがないものの、彼らに共通するのは、サービスに正当な対価を払おうとしない、という姿勢である。まるで、弁護士をインターネット上のアプリか何かと勘違いしており、金を取ろうとすると、金とるんであれば、依頼しないと逃げ出す。最終的に、事件をあきらめてしまう。
 そして、非常に問題なのが、こういったクライアントの訴訟が往々にして、いわゆる筋悪の事件であることである。つまり、そのクライアントが非常識であるがゆえにトラブルが発生しており、裁判においても、そういったクライアントが悪い=敗訴となる。
 また、そういうクライアントは、自己中心的で非常識であるがゆえに、やり取りを通じてストレスをためやすくなる。できれば、かかわり合いになりたくない人たちである。
 今後は、正当な対価を払うクライアントに対して労力を集中したいし、他の弁護士もそうなっていくであろう。私は、そうあるべきであると思うし、そういった社会が、司法制度改革の目指したものではないだろうか。
 誰がそういう自己中なクライアントを救うのか?それこそ、自己責任ではないか。