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   ここで言う大手とは、ビジネス系の大手(いわゆる4大法律事務所) 
ではなく、一般民事を扱う大手の法律事務所を言う。大手法律事務所
に依頼する場合の問題点について書きたい。
 
 本来事件は一件一件異なっているまったく同じ事件はない。よって、弁護士の仕事は、基本的には手間がかかる職人的な仕事である。
 
 しかし、一部の大手法律事務所では、無理に弁護士業務をシステム化してしまっている。例えば、以下のような例があると、私は、伝聞ではあるが聞いている。
①交通事故の示談交渉で、保険会社の言い値そのままの金額で和解を成立させる。
②過払金の返還交渉で、本来訴訟まですれば10割回収できるのに、本来請求できる金額の4割、5割程度の金額で和解する。

 保険会社の言い値からどれだけ和解金額をアップさせるかが弁護士の仕事である。また、過払金については、訴訟までやれば10割回収できるので本来請求できる金額の4、5割程度の金額で和解することは、手抜きと言われても仕方がない。

 上記の例のように、本来弁護士が行うべき業務をしない、手抜きをするのは、一つには回転率を上げたいという思惑がある。保険会社と争えば、それだけ時間がかかる。言い値で和解すれば、回転数は当然上がるのである。

 一般のビジネスであれば、回転数を上げるのは、なんら問題ではない。しかし、弁護士の仕事は、他人の権利を扱うという点にある。自らの利益のために、他人の権利をおろそかに扱うことは許されるべきではない。医者が、病院の利益のために、手抜き手術をして、患者の「回転率」をあげていたとすれば、どのように思われるだろうか。

 加えて、一部の大手法律事務所については、弁護士ではなく事務員が依頼者への相談・説明も含めて、業務のかなりの部分を行っていると聞く。現に、ネット上には、そのことを裏付ける元事務員の書き込みもある。手術を、医者ではなく看護師がやっており、医者がそれを患者に隠していたとすれば、患者はどう思うだろうか。

 もちろん、大手法律事務所にも種類があり、まじめにやっている所もある。しかし、一部の大手法律事務所の弁護士業界での評判が、一般的によくないことは事実である。私は、弁護士業界で評判の悪い事務所については、やはり評判が悪い相応の理由があると思う。