1 論点
  夫が浮気をしていたところ、夫が妻に対し、浮気の慰謝料として、離婚が成立する前に、慰謝料金2000万円を支払っていた。 妻は、夫に金2000万円を返還する必要があるか。

2 結論
  返還する必要があると考えられる。

3 法律構成
  ① 錯誤 ②詐欺 ③ 強迫 ④ 公序良俗違反が考えられる。

4 判例
     東京地裁平成18年2月22日判決判例集未登載 
   「(3)前項において説示した点はさておき,仮に,1300万円の支払約束が記載された本件各書面に署 名押印したことにより,被告が原告に対し何らかの支払義務を負担するものとしても,前項で説示した本件各書面の内容及びその作成の経緯に照らすと,被告は,その場の状況から,Aと不倫したことによる慰謝料として原告に真実1300万円の支払債務があるとの錯誤に陥ってこれに署名押印したことが推認されるのであり,この錯誤が本件各書面による支払約束自体についての要素の錯誤にあたることは明らかである。そうすると,本件各書面により被告が行った支払約束のうち,次項において認定する相当な慰謝料額を超える部分に係る支払約束は,仮にこれを何らかの意思表示とみうるとしても,被告の錯誤により行われたものとして,無効というべきである。」
     他に、千葉地方裁判所佐倉支部平成22年7月28日判決判例タイムズ1334号97頁