どうも交通事故事件は、一部の弁護士から扱いが低いようである。自分よりも上の期の先生で、交通事故は、簡単と名言される先生もいる。また、弁護士のする仕事ではない、という人もいる。大阪の十五民事部なんかにいくと、いるのの多くは若手弁護士である。交通事故は若手がやるものという通念があるのかもしれない。しかし、私にとっては、交通事故は、かなり難しい事件である。特に立証が難しい。抽象的になるが、丁寧で、細かな立証が他の分野の仕事よりも、一層求められる気がする。また、交通事故で感じるのが、各機関との折衝の難しさである。医療機関から医証をいかに出させるか、とか、被害者のもと勤務先とどう連絡をとるかとか、そういうのが難しい。そして、そういう仕事が弁護士の仕事ではないと考えれば、交通事故は、弁護士の仕事ではない、ということになる。私は、個人的には、交通事故の仕事は、結構好きである。よって、一部の弁護士が交通事故を簡単とみることには、やはり納得がいかない。