私は、法科大学院が好きになれないのと同様、法テラスも好きになれない。設立までにいたる経緯や、設立するにいたるまでのやり口、現状の個々の弁護士に対する対応に、非常に強い反感を覚えるからである。
   そして、私は、弁護士サイドのネガティブキャンペーンの結果つぶれたのかはともかく、事実として法科大学院が追い込まれていったのと同様に、法テラスという組織も、追い込むことが可能であると考える。
  では、いかにして法テラスを追い込んでいくか。
  法テラスは、弁護士の協力なしには成立しない組織である。よって、法テラスを追い込むもっとも有効かつ簡単な方法は、弁護士が集団になって、法テラスとの契約を切ることである。具体的には、○○で飲まない会と同じように法テラスと契約しない会のような組織を立ち上げることが考えられる。
  また、組織的な活動をせずとも、個々の弁護士が、私のように、ブログで指先運動行うだけでも、法テラスを追い込む一定の効果はあるように思う。指先運動と揶揄されようとも、こういうのは、どんどん声を上げていけば、必ず一定の効果がある。事実、法科大学院は、ほぼ廃業寸前まで追い込まれている。
  同時に、法テラスという組織の有する法律上の問題点は、精査しておくべきである。法テラスの弁護士に対する不当とも思える要求については、何がしかの法律に触れる可能性が高い。不当な要求については、法律上の根拠をもって、拒否していくべきである。
  そして、何より、法テラスの案件を、絶対に受けないことである。機会損失が発生しているという意識を強く持つことであるように思う。何だかんだ文句を言いながら、個々の弁護士が法テラスの案件を受けるという現状は、法テラスにとって、もっともよい状況である。したがって、絶対に法テラスの案件を受けない、という意識を徹底する必要がある。そのためには、他に、食っていくためにやるべきことを見つけることである。
  そして、おそらく今法テラスと戦わなければ、弁護士にとって、現状は悪化するばかりであろう。必ず、法テラスは、在野の弁護士を出先機関のように扱い、従属性を強めていくように思える。司法制度改革の目的は、弁護士の権力を弱め、権力を集中させることにあるのであるから。