法科大学院進学を考えている人向けに、法科大学院に進学すべきかという点について記事を書く。結論からいえば、法科大学院には進学すべきでないということになる。例え司法試験に合格したとしても、確実に、人生の歩が、普通の人より5年は遅れるからである。

あなたがロースクールでしこしこと勉強している最中、あなたの大学の同期は大企業に入り、社会人として、どんどん先に進んで行く。大学の同期との飲み会にいけば、同期の仕事での活躍ぶりを聞かされる一方、あなたは、取り残されたような気がして、次第に大学の同期とも疎遠になって行く。あなたが週末も平日も変わらず勉強している中、大学の同期は、合コンやゴルフに行ったりする。あなたが無給で、親からの仕送りや、奨学金で暮らしているなか、大学の同期は、ボーナスをもらい、海外旅行に行ったりする。友達は、どんどん結婚していく。しかし、あなたは、ロースクール時代は、当然そんな余裕などなく、合格後も、借金によって、結婚を決意できないでいる。実務に出て2、3年立ち、ようやく、仕事が形になってきたころには、30歳を越えるが、友達は、社会人10年目である。

ストレートで合格しても、社会人になるのに、通常より4年は多くかかってしまう。我々は、弁護士になるのに貴重な20代の4年間を対価として支払う。それに見合う価値が現在の法曹という職業にあるか、私は、ないと言わざるを得ないように思う。 よって、法科大学院には進学すべきでない。